何故?iPhoneの“開き方”の変遷について〜フロントオープンから両面オープンへ〜

店長

こんにちは!埼玉県さいたま市浦和のiPhone修理専門店『iPhone修理のスマケア工房』店長です。ご覧いただきありがとうございます。
当店は「即日対応・データそのまま・安心品質」をモットーに、iPhoneのバッテリー交換や画面修理、水没復旧など幅広く対応しています。浦和駅から徒歩圏内でアクセスしやすく、地域の皆さまに信頼いただける修理サービスを目指しています。

今回のテーマ

本日のテーマは「何故?iPhoneの“開き方”の変遷について」です。今回は、かなりマニアックな話題になります。今回注目するのは「iPhoneの構造」特に“開き方”の変遷についてです。

サムネール

普段iPhoneを使っているだけでは、まず意識することのない部分ですが、修理の現場ではこの「開き方」が作業の難易度・安全性・成功率を大きく左右します。なぜAppleは、長年続けてきた構造を変更したのでしょうか。修理店目線で考察してみたいと思います。

iPhone修理は「まず開く」ことから始まる

iPhoneを修理する際、ほとんどの作業は『最初にパネルを開くこと』から始まります。これを業界では「パネルオープン」などと呼びます。

これまでのiPhoneの基本構造

iPhone 5以降、長らく採用されてきたのは『フロントパネルを開いて内部にアクセスする構造』でした。

画面割れ・液晶故障
フロントパネルを外し、交換して完了

バッテリー交換・内部パーツ修理
フロントパネルを外し、その奥の内部にアクセス

つまり『どんな修理でも、まずフロントパネルを外す』というのが当たり前だったのです。

変化の始まり:「バックパネルオープン構造」の登場

ところが、比較的最近のモデルから、この常識が変わり始めました。

機種別構造の違い

【フロントパネルのみ外せる】
・iPhone 5 ~ iPhone 13 シリーズ
・iPhone SE シリーズ
・iPhone 14 Pro / 14 Pro Max
・iPhone 15 Pro / 15 Pro Max

【フロント・バックパネル両方外せる】
・iPhone 14 / 14 Plus
・iPhone 15 / 15 Plus
・iPhone 16 シリーズ以降

このタイプでは
・画面修理 → フロントパネルを外す
・バッテリー交換・内部パーツ修理 → バックパネルを外す
というように、作業内容に応じて「開く面が変わる構造」になっています。

参考画像(出典:IFIXIT
片面開きモデル(iPhone 13)フロントパネルオープン
両面開きモデル(iPhone 14)フロントパネルオープン
両面開きモデル(iPhone 14)バックパネルオープン
※別タブで画像が開きます。

なぜAppleは構造を変えたのか?(公式発表はなし)

Appleは、この構造変更について明確な理由を公式には公表していません。

ですが、修理・整備の観点から見ると、いくつか納得できる理由が浮かび上がってきます。

修理店目線で見る「フロントオープンのリスク」

実は、修理の失敗事例で多いのが「フロントパネルを開く際のミス」です。

なぜフロントオープンは難しいのか?

近年のiPhoneは「防水・防塵性能の向上」「接着剤の強化」により、フロントパネルが非常に強固に固定されています。そのため「力を入れすぎる」「角度を誤る」といった“ほんのわずかなミス”で、以下のようなトラブルが起こり得ます。

● よくあるリスク
・デジタイザ(タッチセンサー)への負荷
・フレキシブルケーブルの断線
・画面の微細なヒビが、開封時の圧力で一気に広がる
・Face ID用センサーへのダメージ

特にFace IDは『一度壊れると基本的に修復不可』なため、修理店にとっても非常に神経を使うポイントです。

↓↓↓修理ミスついては以下の記事もご覧ください。

バックパネルオープンのメリット

そこで登場したのが『バックパネルオープン構造』です。

● この構造の利点
・画面に一切触れずに内部へアクセスできる
・フロントパネルへのダメージリスクが大幅に減る
・Face ID関連センサーに触れる必要がない
・バッテリー交換などがより安全に行える

修理に携わる立場としては『バックパネルオープンの方が精神的にもかなり安心』です。(もちろん、どちらでも気は抜きませんが)

それでも気になる「本体強度」と「防水性」

一方で、ユーザー目線で気になるのはここでしょう。

  • パネルが両方外れる=本体強度は大丈夫?
  • 防水性能は落ちない?

この点についてAppleは詳細を語っていませんが『最新機種で採用され続けている』という事実を考えると、Apple的には「強度・防水性ともに問題ないレベルをクリアできた」と判断した可能性が高いと考えられます。

そして、修理店目線でもうひとつ気になることがあります。

なぜ「Proは片面」「無印は両面」なのか?

上述のiPhone 14・15シリーズを見て、非常に気になる点があります。それは、

  • Proモデル=従来どおり片面開き
  • 無印モデル=両面開き

という構造の違いです。Appleはこの理由を公表していませんが、修理店目線で見ると、ひとつの仮説が浮かびます。

仮説:両面開き構造の“検証”だったのでは?

両面開きは修理性・整備性が向上する一方で、

  • 本体強度はどうか
  • 防水性能を維持できるか

という課題があったと思われます。もしかするとAppleは、比較的シンプルな構造の「無印モデル」で両面開きの強度・耐久性を検証していたのではないでしょうか。

その結果、問題ないと判断できたからこそ、iPhone 16シリーズ以降では、より広いモデル展開へ踏み切った—— そう考えると、進化の流れとして非常に自然だと思われます。

一般ユーザーの方に「1点だけ」知ってほしいこと

ここまでの話は正直なところ、一般ユーザーの方にはほとんど関係ありません。ただし、両面開きモデルについて、1点だけ知っておいてほしいことがあります。それは、

両面開きモデルでは「バッテリー膨張の兆候は背面に出る」

ということです。

従来のフロントオープン機種ではバッテリーが膨張すると、

  • 画面が浮く
  • フロントパネルに隙間ができる

といった症状が出やすく、比較的気づきやすい傾向がありました。また、その事実は一般的にも広く認知されていました。しかし、両面開き構造の機種では、

  • 膨張の影響が「背面側」に出る
  • ケースを付けていると気づきにくい

という特徴があります。背面のわずかな浮き・違和感は「気のせい」で済ませず、一度確認(できれば修理店で診断)することをおすすめします。

まとめ:構造変更は“修理しやすさ”への進化

iPhoneの「開き方」の変遷を修理店目線でまとめると、

  • フロントオープン一択:
    → 作業リスクが高い
  • 両面オープン構造:
    → 修理内容に応じた最適な開き方
    = 不要なリスクを減らせる

これは「修理・整備のしやすさを考慮した進化」と考えると、非常に納得がいきます。

iPhoneは完成された製品でありながら、内部構造は今も進化し続けています。こうした見えない部分の変化を知ると、少しだけiPhoneを見る目が変わってくるかもしれませんね。

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