iPhoneのバッテリーに関する“2つのパーセント表示”の違いと意味〜修理店が詳しく解説〜

こんにちは!埼玉県さいたま市浦和のiPhone修理専門店『iPhone修理のスマケア工房』店長です。ご覧いただきありがとうございます。
当店は「即日対応・データそのまま・安心品質」をモットーに、iPhoneのバッテリー交換や画面修理、水没復旧など幅広く対応しています。浦和駅から徒歩圏内でアクセスしやすく、地域の皆さまに信頼いただける修理サービスを目指しています。
今回のテーマ
本日のテーマは「iPhoneのバッテリーに関する“2つのパーセント表示”の違いと意味」です。iPhoneを使っていて、こんな経験はありませんか?
- さっき100%だったのに、もう90%?
- 1%表示なのに、なぜか結構使えてる
- 最大容量は100%なのに減りが早い気がする

これらは一見すると「バッテリーがおかしいのでは?」と思ってしまいがちですが、実は多くの場合、iPhoneのバッテリー表示が『実測値』ではなく、あくまで『推定値』であることに起因しています。この記事では、
- iPhoneにある「2つのパーセント表示」の違い
- それぞれの数値がどのように測られているのか
- なぜ表示と体感がズレるのか
- 数字とどう付き合えばいいのか
を、修理店の立場からわかりやすく解説します。
iPhoneにある「2つのパーセント表示」
① バッテリー残量(%)
画面右上などに表示される、
「今どれくらい電気が残っているか」
を示す数値です。多くの人が「バッテリー%」と聞いて真っ先に思い浮かべるのがこの数値です。
② バッテリー最大容量(%)
設定 → バッテリー → バッテリーの状態と充電 で確認できる数値です。こちらは、
「新品時と比べて、今どれくらいの量の電気を溜められるか」
を表しています。いわば、バッテリーの『タンク容量』の目安です。
「残量100%」と「最大容量100%」は別物
この2つは、同じ「100%」でも意味がまったく異なります。
残量100%
→ 今のバッテリーが溜めておける範囲で満タン
最大容量100%
→ 新品時とほぼ同じタンク容量を保っている
この違いを理解していないと、表示と体感のズレに戸惑いやすくなります。
そもそも、この数値はどうやって測られているのか?
ここが、今回いちばん大事なポイントです。結論から言うとiPhoneのバッテリー表示は、どちらも「直接測っている数値」ではありません。
バッテリー残量(%)の測定方法
- 電圧
- 電流
- 使用しているアプリの負荷
- 本体やバッテリーの温度
- 過去の使用履歴
といった複数の情報をもとに、iOSがリアルタイムで「今はこのくらいだろう」と計算した推定値です。バッテリーの中を覗いて「今〇〇%あります」と測っているわけではありません。その結果起こることとして、
- 処理の重いアプリを起動すると、急に%が減る
- 使用状況が安定すると、しばらく%が減らない
- さっきまで100%だったのに、急に90%になる
これらはすべて、計算結果が更新されただけというケースがほとんどです。
バッテリー最大容量(%)の測定方法
- 充放電の履歴
- 電圧の変化
- 内部抵抗の増え方
などを長期的に観測し「新品時と比べると、今はこのくらい溜められそう」と推定された数値です。こちらもあくまで目安であり、1%単位で正確に測定されているわけではありません。
冒頭の「あるある違和感」は、なぜ起きるのか?
「さっき100%だったのに、もう90%?」
→ 100%付近は表示調整が入りやすく、実際より“粘って表示”されることが多いため。一定条件を超えると、まとめて数%減ったように見えることがあります。
「1%なのに、なぜか結構使えてる」
→ 突然電源が落ちるのを防ぐため、安全側に倒した表示になっている場合があります。「1%=もう限界」ではなく「そろそろ危ないかも」という警告に近い表示です。
「最大容量100%なのに減りが早い気がする」
→ 最大容量は『タンク容量』の目安であり、使い方・負荷・環境の影響は反映されません。高負荷な使い方をすれば、最大容量が高くても減りは早く感じます。また、部品の経年劣化などにより電流効率が下がることによって、新品時よりも電力消費が増えてしまっているケースもあります。
余談:最大容量100%は実は「100%以上」を含んでいる
ここで少し余談です。iPhoneのバッテリー最大容量は、機種ごとに仕様上の容量が決められています。しかし、バッテリーをその仕様ぴったりで作ってしまうと「少し使っただけ」で99%に下がってしまいます。さらに悪いケースでは、製造から販売までの待機期間中に劣化が進み、新品なのに最初から99%表示になってしまう可能性すらあります。それを防ぐため、バッテリーは製造段階で仕様上の最大容量より「少し多め」に作られています。ただし、iPhoneの表示上は最大でも「100%」までしか表示できません。そのため、内部的には「104%相当」であっても、表示は『100%』のままです。新品のiPhoneを購入して、
- しばらくずっと最大容量100%
- ある日突然99%になった
- そこからは98%、97%と定期的に下がる
という挙動をするのは、この「最初は余裕分がある」設計が理由です。
数字は「嘘」ではないが「絶対」でもない
ここまで見てきた通り、
- バッテリー残量%
- バッテリー最大容量%
どちらも嘘の数値ではありません。しかし同時に『厳密な実測値』でもありません。iPhoneが持っている情報をもとに、実用性を重視して計算された“それらしい数値” だと考えるのが適切です。
補足:まれに数値の参考性が下がるケース
補足として、バッテリーの劣化が進み『膨張などの物理変化』が起きている場合は、
- 電圧が不安定になる
- 計算の前提が崩れる
ことで、表示のブレが大きくなることがあります。その結果、
- 残量表示が乱高下する
- 最大容量が急に下がる/逆に下がらない
- 突然電源が落ちる
- 1%→即シャットダウン
ということが起き、この状態では「数値を見て判断すること」自体が危険です。早めに点検・交換を検討しましょう。
修理店目線でのアドバイス
- 数%の増減に一喜一憂しすぎない
- 最大容量だけで良し悪しを判断しない
- 「挙動がおかしいかどうか」を重視する
もし、
- 急激な減りが頻発する
- 突然電源が落ちる
- 使用中の不安定さが増えた
といった『体感上の不具合』があれば、数値に関係なく点検をおすすめします。
まとめ:iPhoneの%表示は「目安」として付き合う
- 残量% → 今どれくらい残っていそうか
- 最大容量% → バッテリーの体力の目安
どちらも『正確に測った数字』ではなく、実用性を重視した推定値です。表示と体感がズレるのは、故障ではなく「測り方の性質」であることがほとんどです。数字だけに振り回されず、実際の使い心地と合わせて判断することが、iPhoneと上手に付き合うコツなのです。
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